現在も活動を繰り返しているのは中岳だけです。中岳は数千年の間、中小規模の噴火を度々繰り返してきました。中岳で発生する火山活動のうち、特に注意すべきものは、噴石の落下、火災サージの発生、降灰です。 |
阿蘇町大字黒川地区
(平成2年4月21日)
下牧放牧状況及び牛への積灰状況
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降灰は、噴火によって火口から吹き上げられた火山灰が風にのって運ばれて、地上に降り積もる現象です。噴火時に降灰のみられる範囲は、その日の風向、風速によって影響されます。火口周辺や風下になった方向へは、数km〜数十kmまで降灰が見られます。 |
阿蘇町大字黒川地区
(平成2年4月21日)
原野の混はん飼料への降灰状況
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最近の火山灰による農業被害は、平成元年から平成2年までの60回にも及ぶ噴火によるもので、放牧地においては採草不能となり果樹及び露地栽培についても葉面付着による生育不良、品質低下が見受けられました。また、施設園芸では直接被害ではないが、日照不足による生育品質低下が見受けられました。本町では面積1,190ha、金額にして470,063千円もの被害を受け、平年に比べ約24.2%の減収になったとされています。 |
阿蘇町大字小野田地区
(平成2年4月21日)
ビニールハウスへの降灰状況
及び洗浄状況
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