本校は創立52周年に当たり、本年度末をもってその歴史を閉じます。現在の校区は内牧地区を中心にして、永水、尾ヶ石、山田の地区に散在する田園村落からおよそ300人の生徒が徒歩、自転車、スクールバスで通学しています。昭和35年4月内牧中学、永水中学、尾ヶ石中学を統合して創立され、昭和47年春牧中学の廃校に伴い山田地区も加わりました。町部も一部にはありますが、そのほとんどは農村地帯であり、最近の農業事情の推移に伴い、農業以外の仕事に従事している保護者が多くなっています。学校教育に対する地域や保護者の関心は高く、育友会を核にして、一昨年創立50周年記念式典を挙行するなど、その活動は大変積極的です。
学校教育目標は、「人権尊重の精神を基底に、知・徳・体の基礎基本を身につけ、自ら考え、行動することのできる生徒の育成」とし、校訓「礼・学・体」のもとに、学校・地域と連携し、不易と流行にのっとった教育を推進しています。そうして、この学校で学んでよかった、この先生と出会ってよかったと生徒たちが将来的にも思えるように、正直でまじめな生徒が安心して勉強できる学校をめざしています。そのため、教職員は「一事徹底・凡事徹底、誠実な対応・素早い対応」の合い言葉のもとに、凛とした姿勢を貫き、文武両道の学校経営に努めています。また、生徒たちは、ノーチャイムのもと、挨拶・学校美化・残滓ゼロなど三つの日本一運動に取り組んでいます。黙想から勉強に入り、無言清掃に取り組むなど、学習習慣・生活習慣ともに落ち着いています。秋の体育祭は、生徒会や三年生の活躍の場として、感動的な一日を生徒自らが創り上げます。このように大変充実した教育活動が展開されています。
本年度はいよいよ、閉校の年を迎え、新制阿蘇中学校として発展的に生まれ変わるための、創立52年目の挑戦、栄光のラストチャレンジという一年になります。 |