平成18年秋号 メタボリックシンドローム
生活習慣病には、「肥満症」「糖尿病」「高血圧症」「高脂血症」といったものがあり、この生活習慣病の症状が重複すると動脈硬化を促進し、さらには致命的な心筋梗塞や脳梗塞などを起しやすいことが分かっています。
このような危険因子(リスク)が重なった状態であること、つまり、さまざまな病気が引き起こされやすくなった状態を「メタボリックシンドローム(Metabolic Syndrome)」と呼んでいます。
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪と密接に関わっています。内臓脂肪は、食生活や運動など、生活習慣に気をつけることで減らすことが出来ます。
食生活にちょっと気をつけてみる
- 適正体重を維持する。
- 脂肪、塩分、糖分の摂りすぎに気をつける。
- 規則正しく、バランスの取れた食事をゆっくりする。腹八分目。
- 野菜、乳製品、豆類、きのこ、海藻など、代謝を促進するビタミン・ミネラル類を積極的に摂る。
有酸素運動(ウォーキング・ストレッチ体操・水泳など)を続ける
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メタボリックシンドロームの診断基準
<<必須項目>>
内臓脂肪蓄積 ウエスト周囲径br> 男性≧85cm 女性≧90cm (内臓脂肪面積 男女とも≧100c㎡に相当)
内臓脂肪蓄積 ウエスト周囲径br> 男性≧85cm 女性≧90cm (内臓脂肪面積 男女とも≧100c㎡に相当)
+
<<選択項目>> これらの項目のうち2項目以上
高トリグリセリド血症≧150mg/dL かつ/または
低HDLコレステロール血症<40mg/dL
収縮期(最大)血圧 ≧ 130mmHg かつ/または
拡張期(最小)血圧 ≧ 85mmHg
空腹時高血糖 ≧ 110mg/dL
高トリグリセリド血症≧150mg/dL かつ/または
低HDLコレステロール血症<40mg/dL
収縮期(最大)血圧 ≧ 130mmHg かつ/または
拡張期(最小)血圧 ≧ 85mmHg
空腹時高血糖 ≧ 110mg/dL
※CTスキャンなどで内臓脂肪量測定を行うことが望ましい。
※ウエスト周囲径は立ったまま、軽く息をはいた状態でへそまわりを測定する。
※高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症、高血圧、糖尿病に対する薬剤治療を受けている場合は、それぞれの項目に含める。
参考資料 日本内科学会雑誌 94(4).188.2005
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