整骨院・接骨院が行っている治療のことを、正しくは柔道整復と言います。柔道整復は日本古来の医療の一つで、『柔術』の活法を基本とし怪我を回復させる技術として伝承されてきました。
明治以降、この技術に東洋や西洋の医学技術を織り成して発展向上を遂げ、現在は骨・関節・筋・腱・靭帯など運動器に加わる急性、亜急性の原因によって発生する骨折・脱臼・捻挫・挫傷・打撲などの損傷に対し、手術をしない『非観血的療法』という独特の手技によって整復・固定・後療(手技・運動・物理療法)等を行います。人間の持つ自然治癒能力を最大限に発揮させ、患者さんの痛みをやわらげ、患部の回復を図り、普段の日常生活ができることを目的とした治療法です。
『柔道整復師』とは、ほねつぎ・接骨院・整骨院として広く知られ、厚生労働大臣免許による国家資格であり、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷(筋・腱の損傷、肉離れ)などの治療を行う職業の正式名称です。
柔道整復師は、国が認定した四年制の大学または専門学校の柔道整復科で専門知識を修得し、解剖学・生理学などの基礎医学と、柔道整復学などの専門科目を含む11科目の国家試験を受け合格した後に取得できる資格です。
柔道整復師が治療を提供する接骨院や整骨院は、公的に認められた機関です。保険医療機関と同じように保険証でかかることができ、交通事故や労災の取り扱いも認められています。また、スポーツ傷害の専門家でもありアスレティック・トレーナーとして様々なスポーツ活動に参加しています。